「ソノマカウンティのカベルネ・ソーヴィニョン」おすすめ8選

品種別おすすめワイン

カルフォルニアのカベルネ・ソーヴィニョンと言えばやはりナパバレーが有名。

マヤカマス山脈を隔てて隣接するソノマカウンティは太平洋沿岸のため冷涼な気候で、シャルドネ、ピノノワールなどのブルゴーニュ品種の方が有名でカベルネ・ソーヴィニョンは見過ごされがちではないでしょうか。

そんなソノマカウンティのカベルネ・ソーヴィニョンですが実は域内で2番目の栽培面積を誇る人気の品種。

冷涼な気候や風の影響により酸味のあるエレガントなスタイル。知名度の影響もあり価格もナパに比較してリーズナブル

今回はそのソノマカウンティを代表するカベルネ・ソーヴィニョンおよびボルドーブレンドの代表的なワイナリーとそのワインを紹介したいと思います。

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ソノマカウンティのカベルネ・ソーヴィニョン/ボルドーブレンド

ソノマカウンティの中でシャルドネに続いて2番目の栽培面積を誇るのがカベルネ・ソーヴィニョン、ピノノワールとほぼ同程度となっている。12,000エーカーと全体の20%程度なっている。

隣接するナパバレーと比較するとソノマは多様な品種があがゆえにカベルネ・ソーヴィニオン自体は半分程度、またこれまでのマーケティングなどの影響もあり知名度も低いが、ナパより冷涼な気候と太平洋のそよ風の影響により、自然な酸味のあるワインを生産する。

取引されるブドウの価格自体も半分以下(ナパは$8,000/トン、ソノマ$3,000/トン程度)になっておりワインの価格自体もリーズナブルな価格。

ブラックベリー、ブラックカラント、ブラックプラムなどの濃い果実、コーヒー、スパイス、ダークチョコレート、などのノートとフレッシュな酸味が一般的なソノマのカベルネ・ソーヴィニョンの特徴となっています。

ソノマカウンティは非常に多様な気候と土壌で知られる地域で18のAVAに分かれている。その中でカベルネ・ソーヴィニョンの栽培は比較的暖かい地域や高地で栽培されることが多い。有名なAVAは、アレクサンダーバレー、ナイツバレー、ソノママウンテン、ソノマバレー、ムーンマウンテン、などとなっている。

代表的な産地

では、その代表的な産地についてみていきたいと思います。

アレクサンダーバレー

alexandervalley.org

ソノマカウンティの北東部に位置するマヤカマス山脈を挟んでナパバレーと隣接する地域。ブドウの栽培面積は14,500エーカー(60平方キロ)、標高は40~800メートル。31のワイナリーがあり主な品種はカベルネ・ソーヴィニョン、シャルドネ、ジンファンデル、メルロー。

カベルネ・ソーヴィニョンはマヤカマス山脈の西側の丘陵地帯、斜面、山で栽培されている。砂利の土壌は水はけがよく、ソノマの中でも暖かい気候はこの品種に適している。深みがあり、色が濃く、タンニン、酸のストラクチャーが強く、黒い果実、乾燥タバコ、ハーブ、ほこりっぽさなどが特徴

代表的なワイナリー:シルバーオーク、ジョーダン、ストーンストリート、フランシスフォードコッポラ、など。

ナイツバレー

A lone tree gows in the middle of green vineyards in the summer
sonomacounty.com

アレキサンダーバレーの南東に位置する地域でソノマの中心から最も離れた険しい山、尾は、牧草地と豊富な野生生物の手つかずの地域。ソノマカウンティの他の地域より温暖だが、西からは常に涼しいそよ風が吹く地域。ブドウの栽培面積は2,500(10平方キロ)、ブドウ畑は30程度がるがワイナリー自体は少ない。リッチでコクがあり、ブラックフルーツ、スグリ、甘草、チョコレート、カシス、土のフレーバーが特徴

代表的なワイナリー:ピーターマイケル、アナコタの他、アローウッド、ベリンジャーのブドウ畑

ムーンマウンテン

sonomacounty.com

ソノマバレーAVAの中に含まれるブドウ栽培面積は1,500(6平方キロ)と小さいが高地のワインを区別するためにラベルに記載することを望むワイナリーが多く2013年にAVA認定された。同じくソノマバレー内のソノママウンテンAVAとは対照的に、ブドウ畑は南西に面しており、午後の太陽だけでなくサンパブロ湾からの風の影響も受ける。土壌は火山性。風味豊かなノート、ブラックオリーブ、ラベンダー、ブラックベリー、コーヒーなどのフレーバーが特徴

代表的なワイナリー:ハンゼル、ハンナ、他、ターリー、ベッドロック、ルイ・マティーニが使用するブドウ畑など

代表的なワイナリー

ヴェリテ(Verite)

ソノマを代表する大手ワイングループであるケンダル・ジャクソンの故ジェス・ジャクソンとフランスボルドー出身のピエール・セイランが世界クラスのワインをつくることというビジョンのもと1997年に設立されたプレミアムワイナリー。ヴィグネロンといわれるブドウ栽培とワイン製造の統合的なアプローチ、4つのアペラシオンにまたがる50を超えるマイクロクリュから各ブレンドを慎重につくりあげる。カベルネ・ソーヴィニョン主体のラジョワ(La Joie)、メルロー主体のラミューズ(La Muse)、カベルネフラン主体のルデジール(LeDésir)の3種類のみをリリース。いずれも毎年高い評価を得ており、ソノマのプレミアムワインの頂点。

ワイン名ラジョワ
ブドウ品種(2018)76%カベルネ・ソーヴィニョン、9%メルロー、7%カベルネ・フラン、5%プチ・ヴェルド、3%マルベック
生産地ソノマカウンティ
ワインメーカーノート明るいルビーの薄い縁のある鮮やかなバイオレットコア。熟したブラックカラントとブラックチェリーのたっぷりとした果実味の香りに続いて、新鮮な針葉樹、乾燥キノコ、ブラックオリーブ、ほこりっぽい粘土、アニス、クローブの素朴な香りが続く。味わいは豊かで構造化されている。洗練されたタンニン、バランスの取れた酸味、複雑で甘美な後味。
評価JS99, JD98,RP98, Vivino4.5
価格メーリングリストで販売、実勢価格は$400

2016ヴィンテージは6万円台

ピーター・マイケル(Peter Michael)

イギリス出身のピーターと妻のマーガレット・マイケルによって1983年に設立されたワイナリー。カリフォルニアの太陽の下、土壌でテロワール主体のブルゴーニュとボルドーの伝統的な方法でワインづくりをするという唯一のビジョンのもとはじめられた。当時は誰も見向きもしなかったソノマカウンティのナイツバレーにあるセントヘレナ山の中腹にある土地。火山性の土壌は水はけも良くミネラルの含有量もあると確信。標高300から600メートルの急な山の中腹でブドウが栽培されている。シャルドネをはじめ、ピノノワール、カベルネ・ソーヴィニョンで数々の賞を獲得、ソノマワインの頂点、入手困難でカルトワインのひとつ。設立当初はヘレンターリーが、その後オーベールがワインメーカーをつとめるなど、ソノマを代表するワインメーカーとの歴史も興味深い。

ワイン名レパヴォッツ(Les Pavots /Les Pavots Vineyard)
ブドウ品種(2018)68%カベルネ・ソーヴィニョン、19%カベルネ・フラン、10%メルロー、3%プチ・ヴェルド
生産地ソノマカウンティ/ナイツバレー
ワインメーカーノート赤紫の縁のある深みのあるルビー色、スミレ、ブルーベリー、ボイセンベリーの甘い色調の洗練されたブーケを、ネイティブの野生のガリックと砕石のミネラルと同期。フルボディでエレガント、贅沢なフレーバーを提供。ブラックベリーパイとアルビオンストロベリーは、タバコとシガーボックスの香ばしいノートと対照的。杉、バニラビーンズ、ブラックペッパーのヒントが、長くてよく構成されたフィニッシュにつながる。若い頃に親しみやすい、ワイナリーのエステートテロワールの模範的な表現を提供し、20年間優雅に進化し続ける。
評価JS97, JD97,RP96, Vivino4.6
価格メーリングリストで販売、実勢価格は$250

RP95の2015年ヴィンテージが2万円台

高級ワインにはコルクを抜かずに飲めるコラヴァンがおすすめ!

ストーンストリート(Stonestreet)

1995年、ケンダル・ジャクソンの故ジェス・ジャクソンが設立、息子のクリストファーと妻もアリエルが引き継ぐ。標高120~720メートルに5,500エーカー(220平方キロ)と標高差の大きいエステート、手摘み、小樽生産、天然酵母発酵、などの旧世界の伝統を守りカベルネ・ソーヴィニョンとシャルドネをつくる。

エステートカベルネソーヴィニヨンボトルショット
stonestreetwines.com
ワイン名 エステート・カベルネ・ソーヴィニョン(Estate Cabernet Sauvignon)
ブドウ品種(2017)98.5%カベルネ・ソーヴィニヨン、1.5%プチ・ヴェルド
生産地ソノマカウンティ/アレキサンダーバレー
ワインメーカーノートラズベリー、ドライブラッドオレンジ、バイオレット、紅茶の香ばしい香りから始まる。ワインが開くと、ブラックカラント、ブランブル、レッドプラム、ミルクチョコレートの深い果実味が現れ始めめる。味わいは豊かで魅力的で、意図的なタンニン、かなりの長さ、そして十分な集中力がある。
評価RP92, Vivino4.1
価格実勢価格$50

RP94の2016年ヴィンテージが6000円台なのでかなりリーズナブル

ジョーダン(Jordan)

1972年にアレクサンダーバレーで設立されたカベルネ・ソーヴィニョンとシャルドネのみを生産するワイナリー。ジョーダンの哲学はすべてのヴィンテージ、食事が前回より優れていること、幅広い料理とうまく組み合わせられるよう、アルコールやタンニンより果実味と酸味を強調、優雅さとバランスを実現することを重視している。アメリカのレストランで人気の高いワイン。

2017ヴィンテージ
ワイン名 カベルネ・ソーヴィニョン(Cabernet Sauvignon)
ブドウ品種(2018)80%カベルネ・ソーヴィニヨン、10%メルロー、8%プチ・ヴェルド、2%マルベック
生産地ソノマカウンティ/アレキサンダーバレー
ワインメーカーノートチェリー、ラズベリー、ドライハーブのアロマにバニラとタバコの香りが混ざり合っています。味わいは魅力的な重さとビロードのようなテクスチャーで、ブラックチェリーとブラックベリーの強烈なフレーバーで満たされている。これらはすべて、フレンチオーク樽での長期熟成によるスパイスノートの美しいバックボーンによって高められている。ブラックベリーと乾燥ハーブのヒントが、スパイスにキスされた長いフィニッシュに残る。
評価WW92, Vivino4.3
価格ワイナリー価格$59

2017年ヴィンテージが9,000円台

シルバーオーク(Silver Oak)

1972年にナパバレーに設立された、アメリカンオークとカベルネ・ソーヴィニョンにこだわったワイナリー。生産するワインは2種類のカベルネブレンドのみ。ナパバレーとアレクサンダーバレーのみ。一般的には低コストのために使われるアメリカンオークだがシルバーオークでは最高級のアメリカンオークを使用。アメリカのレストランでもっとも人気の高いカベルネ・ソーヴィニョンのひとつがシルバーオークのアレクサンダーバレー。わかりやすい味わいはカリフォルニアの高級ワインの入門としても人気が高い。

silveroak.com
ワイン名アレクサンダーバレー/カベルネ・ソーヴィニョン(Alexander Valley / Cabernet Sauvignon)
ブドウ品種(2017)95.5%カベルネソーヴィニヨン3.6%メルロー0.5%カベルネフラン0.3%プチヴェルド0.1%マルベック
生産地ソノマカウンティ/ナイツバレー
ワインメーカーノートマゼンタの縁のあるルビー色。カシス、ブラックベリー、バニラ、セージ、スペアミントの魅力的なノーズを持つ。エントリーすると、ポプリとブランブルから中口蓋の明るいラズベリーのポップまで構築される。歯ごたえのあるタンニンとミディアムレングスのジューシーなフィニッシュ。
評価WW93, Vivino4.4
価格ワイナリー価格$84

2016年ヴィンテージが1万円合少しと現地とあまり変わらないという印象

ケイメン(Kamen)

1980年にムーンマウンテンに280エーカーの土地を購入、ブドウ栽培者としてワイナリーにブドウを販売、その後火事などの影響もあったが1999年にワイナリーとしてカベルネ・ソーヴィニョンを初リリース。マウントヴィーダーの南西の岩だらけの急な斜面にあるブドウ畑はカリフォルニアでも最初に認定されたオーガニックブドウ畑、バイオダイナミック農法によるブドウ栽培とマーク・ヘロルドによる傑出したテロワール主導の少量生産。

2018カベルネソーヴィニヨン
kamenwines.com
ワイン名カベルネ・ソーヴィニョン(Cabernet Sauvignon)
ブドウ品種(2018)カベルネソーヴィニヨン
生産地ソノマカウンティ/ムーンマウンテン
ワインメーカーノート驚異的な集中力、熟したブラックラズベリー、ワイルドブラックベリー、ブラックカラント、採れたてのサクランボのコアが芳香のプロファイルを固定。採れたての野生の花の明るいノートに続いて、雨の後の日焼けした岩のヒント、マジパン、ウーロン茶、ブラックカルダモン、ミルクチョコレートは、途方もない深さと複雑さを追加。フレーバーはそれに続き、豊かに層状になり、絶妙にバランスが取れて洗練されている。この美味しくシームレスなワインは、熟した、食欲をそそるタンニンと長いフィニッシュを提供します。今、そしてその数十年にわたる長い進化をお楽しむことができる。
評価WS94, Vivino4.5
価格ワイナリー価格$98

アパーチャー(Aperture)

ペトリュス、スクリーミングイーグルなどで醸造を学んだジェシー・キャッツとその父で写真家のアンディ・キャッツが2009年にアレキサンダーバレーで立ち上げたワイナリー。エステートのブドウ畑からつくるボルドースタイルはまだ新しいワイナリーながら評価が高く早くもソノマを代表するワイナリーとしての名声を獲得。

aperture-cellars.com
ワイン名カベルネ・ソーヴィニョン(Alexander Valley / Cabernet Sauvignon)
ブドウ品種(2019)96%カベルネソーヴィニヨン、3%メルロー、1%マルベック
生産地ソノマカウンティ/アレキサンダーバレー
ワインメーカーノート深いルビー色、バイオレット、タール、カシス、リキッドチェリー、グラファイトの詳細なアロマ。この若いワインは素晴らしい香水を持っています!味わいは純粋でざらざらしています。
フレッシュなバーストが香水を持ち上げ、その純粋なフレーバーが長い間口の中に残る。
評価RP97, Vivino4.5
価格ワイナリー価格$70

RP97の2018ヴィンテージなので15,000円弱とアメリカ国内より少し割高

アナコタ(Anakota)

ヴェリテのピエール・セイランがナイツバレーで手掛けるもうひとつのワイナリー。マイクロクリュ、ヴィグネロンといったワインづくりの哲学。2つの異なったエステートブドウ畑からそれぞれの土壌の特徴をもったカベルネ・ソーヴィニョンをリリース。ヘレナモンタナは浅い根、ストレスのたまったブドウ。ヘレナダコタは深い根、おり大きなブドウの木といった違い。

ヘレナドクタヴィンヤードカベルネソーヴィニヨンナイツバレー
anakota.com
ワイン名カベルネ・ソーヴィニョン(Alexander Valley / Cabernet Sauvignon)
ブドウ品種(2019)96%カベルネソーヴィニヨン、3%メルロー、1%マルベック
生産地ソノマカウンティ/ナイツバレー
ワインメーカーノート特徴的に香りがよく、豪華で、複雑ですが、フレッシュなブルーベリーとブラックカラント、クリーム・ド・ヴィオレット、そして繊細なフレッシュな月桂樹の葉のアロマが溢れています。 味わいは贅沢でリッチで、このワインのしっかりとしたストラクチャーのバランスを完璧に保ち、ダークベーキングチョコレートと甘美なダークフルーツの長い余韻へと導きます。
評価RP99, JD98, Vivino4.5
価格メーリングリストでの販売、実勢価格$140

直近のヴィンテージはないが、RP98の2013年ヴィンテージが13,000円台

まとめ

ヴェリテやピーターマイケルなどナパのカルトワインなどと比較してもひけをとらない実力をもったワインや、アレクサンダーバレー、ナイツバレー、ムーンマウンテンなどそれぞれの土地、気候の特徴を活かした個性的な味わいが楽しめるソノマカウンティのカベルネ・ソーヴィニョン。

今回紹介したものは比較的高いものが多いがそれでもナパやボルドーと比べるとコストパフォーマンスは高い。シルバーオークやジョーダンなど、アメリカの高級レストランに行くと必ずラインナップされている人気のワイン。わかりやすい味わいからアメリカの高級ワインの入り口として試してみるのも良いと思います。

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