【アメリカワイン解説】カリフォルニアに次ぐ産地「ワシントン州」

ワイン解説記事

ワシントン州はアメリカでカリフォルニアに次ぐ2番目に大きなワイン生産州。1,000を超えるワイナリーがありその数は毎年増え続けています。

恵まれた気候により高品質で比較的リーズナブルなワインが多い。特にカベルネ・ソーヴィニョンを主体としたボルドー系品種や、シラーを主体としたローヌ系品種は世界的にも評価が高いワインがくあり、カリフォルニアと比較してもリーズナブルで高品質なワインが多くあります。

この記事ではそのワシントンのワインの特徴について解説していきます。

ワシントン州のおすすめワインについて先に知りたい方は以下の記事をご参照ください。

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アメリカ・ワシントン州のワインの特徴

ワシントンには1,000を超えるワイナリーがあり60,000エーカー以上の土地で80種類以上の品種のワイン用のブドウが栽培されています。

15年前と比較してワイナリー、作付面積ともに2倍と急成長しているワイン産地です。

その気候や土壌、ワインの特徴はどうなっているのでしょうか?

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地理・土壌・気候

栽培地域は北緯46~47度に位置しており、フランスのボルドーより北、ローヌとブルゴーニュの間あたりに位置しており世界的な銘醸地とほぼ同じ緯度にあります。

アメリカの西海岸の銘醸地ナパバレーやオレゴンのウィラメットバレーよりさらに北に位置していることになります。


ワイン栽培のほとんどがカスケード山脈の東側にある乾燥した地域(広域のコロンビアバレーAVA)でおこなわれています。世界的にみても一日の気温差が高く最大で26℃。また、緯度の関係で日照時間も最大で17時間とカリフォルニアの主要産地より1時間長いというのが大きな特徴です。


土壌は玄武岩の岩盤の上に砂利や火山灰の層、花崗岩の破片などが混じったもの。劇的に少ない雨量だがコロンビア川の豊富な水源と保水力が低い土壌により灌漑によるブドウの栽培を可能にしています。

ワインと土壌の関係はこちらの記事もご参考。


アメリカ・ワシントン州のワインの特徴

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栽培されているブドウ品種は80品種と豊富。赤ワイン用の黒ブドウ品種では、カベルネ・ソーヴィニョンやメルローといったボルドー系品種と、シラーなどのローヌ品種が多くなっています。

白ブドウでは、シャルドネ、リースリングが多い。ワシントンのワイン産地の気候と土壌の特徴は、熟した果実の風味と酸味の維持の両方に役立ち、旧世界と新世界の融合したワインづくりを可能にしている。

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世界的な銘醸地と比較しても高い品質でリーズナブル。10年間の平均でWS90ポイント以上のワインの価格が平均で$48とフランスの$97の半額以下、カリフォルニアの$77と比較してもリーズナブルなことがわかる。

同じレベルのワインがボルドーの半額で飲めるということになりますね

※WSポイントはワイン専門誌のWine Spectatorが100点満点で評価したもの。90点以上はOutstandingの評価。(その他、ワインの価格と評価の関係はこちらの記事もご参考。)

アメリカ・ワシントン州のワイン産地

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域内には19のAVAがあり、それぞれが異なった気候、地形、土壌の特徴をもっており多様で個性的なワインづくりを可能としています。

その中でも有名なAVAとしては、その他のサブAVAをほとんど包含しているコロンビアバレー、1983年に州内で最初にAVA認定されたヤキマバレー、州内で最初にワイナリーができたワラワラバレー、暑く乾燥したプレミアムワインの生産地レッドマウンテン、など。

アメリカ・ワシントン州のワインのまとめ

アメリカで2位のワイン産地でワイナリー数、栽培面積ともに成長を続けている
・日照時間、昼夜の温暖差、乾燥気候、など旧世界と新世界の融合したワインづくりに最適
・黒ブドウはボルドー品種、ローヌ品種が中心、白ブドウはシャルドネ、リースリングが多い
・世界的にみても高品質でリーズナブルなワインの銘醸地となっている
・域内は19のAVAがあり、ヤキマバレー、ワラワラバレー、レッドマウンテンなどが有名

カリフォルニアほどの知名度はないがその分比較的リーズナブルで高品質のワインが多いワシントンワイン、WS90点以上のデータのように、同じレイティングならフランスより5割、カリフォルニアワインより3割安いというデータもあるのでぜひ試してみたですね。

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