種類が多いワイン。何を買ったらいいのか、どこで買えば一番お買い得か悩みますよね。
アメリカでお得にワインを買うなら断然コストコがおすすめです。専門店より品揃えは少ないですが厳選されたお買い得な商品が多いのが何といっても魅力的。
大量仕入れ、高回転率、低マージンなのでおなじワインならほぼ間違いなくコストコが安い。
他の商品ならまとめ買い用に一つあたりの量が大きかったり、サイズが大きいものしかなかったりしますが、ワインは他の小売店と同じで1本から普通に買えます。
そんなコストコのワインの選び方のコツを伝授します。
コストコのワインがお買い得な理由
本題に入る前に、コストコのワインがお買い得な理由について説明していきたいと思います。
- とにかく価格が安い
- 品質が高く品揃えも豊富
- 【裏技】会員でなくてもワインは買える
とにかく価格が安い
コストコのワインがお買い得、価格が安い最大の理由として、コストコは世界最大のワイン小売店であるということがあげられます。
2021年の世界でのアルコール販売額は$6.4B(7,000億円超)、そのうち約半分がワインになるので、3,500億円超を全世界で販売していることになります。これは小売業としては世界でも最大。
加えて、ワイン専門点と比較して品種を絞っており、さらに、自社ブランドのカークランドを持つという強みもあり、仕入先に対して強い交渉力を持っています。
そのため、他の小売店と比較すると安い仕入れ価格を実現しているといわれている。
一方で、コストコは会員費で利益を上げるというビジネスモデルなので、原価率が非常に高い(粗利率(マークアップ)が低い)ことで有名。ワインの場合でもマークアップは15%程度が平均で非常に低いと言われています。
これは一般的な小売業の25%~40%と比較して10~25%も低い値。
【コストコのワインが安い理由】
強い交渉力により安い仕入れ値を実現し、さらに高い原価率を維持することで実現。
結果的には同じ銘柄であれば他の小売店と比較すると20%程度安い価格で購入することが出来る。
品質が高く品揃えも豊富
コストコはワインでも回転率が高く商品の入れ替えが激しい。そのため商品の劣化が少なく品質が安定しやすいというメリットもあります。
ワイン専門店と比較するとスナップショットでの品揃えは見劣りしますが、商品の入れ替えが激しい分、年間を通してみるといろいろな種類のワインを楽しむことが出来きます。
週に1回ほどコストコに行きますが毎回新しいワインがあるし、店舗によっても品揃えが違うことがあるので楽しいですよ
逆に言うと、良いと思ったワインがあれば買っておかないと次に行った時には販売していないということも多くあります。
【裏技】会員でなくてもワインは買える
コストコは会員制ですが、アメリカの14の州では法律でコストコの会員でなくてもワインが買えるという裏技があります。
- アリゾナ州
- カリフォルニア州
- コネチカット州
- デラウェア州
- ハワイ州
- インディアナ州
- ケンタッキー州
- マサチューセッツ州
- ミシガン州
- ミネソタ州
- ニューヨーク州
- テキサス州
- バーモント州
主要な州が含まれているので会員費を払わなくても安いワインが買えるということになります。
コストコの入り口で通常は会員カードを見せるが、「アルコールを買いにきた」と言えば入れてくれるし、レジでももし問題があれば、「アルコールは会員でなくても買えるはず、マネージャーに聞いて」と言えば問題ありません。
アメリカに観光で来てお土産にお買い得なワインを買いたい場合には便利な情報なので活用してみてください。
レンタカーやUberなどを利用すれば主要な都市のダウンタウンからもアクセスできると思います。
会員費で利益を確保しているため高い原価率でも成り立つというビジネスモデルなのに会員費を払わなくても購入できるって得している気分ですね
アメリカのお土産でおすすめの買い方や銘柄はこちらの記事もご参照ください。
コストコでのワイン選びのコツ
本題のコストコでのワイン選びのコツについて解説していきたいと思います。
- 品種別、産地別の品揃えを確認
- お買い得な商品を確認
- 値札の情報を確認
- Vivinoなどで評価ポイントを確認
品種別、産地別の品揃えを確認
店舗によって多少違いはありますが、品種別、産地別に陳列されている場合が多いので、まずはそれらをざっとみまてみます。
代表的な例としては以下のような感じになっています。
正面の一番目立つところには比較的高価な$50~$100程度のワインとその上にはケースに入った$100以上のワインが鎮座しています。
そして、それぞれの列は、品種、産地ごと。例えば
- 一列目:カリフォルニアの赤ワイン、カベルネ・ソーヴィニョン、ボルドーブレンド
- 二列目:カリフォルニアやオレゴンのピノノワール、その他赤ワイン(ジンファンデルやシラー)
- 三列目:カリフォルニアのシャルドネやソーヴィニオンブランなどの白ワイン
- 四列目:フランス、イタリア、スペイン、アルゼンチン、オーストラリアなどのワイン
- 五列目:スパークリングワイン、シャンパーニュ、その他
といった感じです。
初めての店舗ならまずはぐるっとみて全体感をみてみる。まわりながら何本くらい買おうかなとか、赤、白、スパークリング、の組み合わせとか予算なんかを考えるのがおすすめの方法です。
店舗ごとにレイアウトや品揃えは違うのでまずは全体を把握するのが良いですね
お買い得な商品を確認
インスタントセールは必ず確認。
これも店舗や時期によって異なりますが、2~3アイテム、多いと10アイテム程度あるので要チェック。
例えばこんな感じ。PrisonerのPinot Noir が$24.99と特価。ワイナリー価格が$50、Vivinoの最安値でも$39.99なので値段的にはかなりお買い得。
日本で買うと1万5千円以上することもあるのでかなりお買い得ですね、定番のレッドブレンドも$40前後で販売していることが多いのでそちらもお土産には良いですね。
こちらも、ナパで歴史のあるワイナリー、のボルドーブレンドが$34.99こちらもワイナリー価格が$75なのでかなりお買い得です。
あと、お買い得品を見つけるには、*が値札についている商品は在庫補填がない商品なので安い可能性が高かったり、価格はほとんどのものが.99で終わるのですが、まれにそうでなものもあり、そのアイテムは値下げされたものであるとのことのようです。
値札の情報を確認
例えば、こちらだと、
【値札の情報の例】
MELVILLE:ワイナリーの名前
ESTATE SYRAH:ワインの銘柄(自社畑のシラーとう品種をそのままワイン名にしている)
SANTA RITA HILS:産地(カリフォルニア州サンタバーバラ郡サンタリタヒルズAVAが産地)
ここまでが基本情報でその下が専門家の評価と、ワインの特徴を説明。
2018 WINE ENTHUSIAST 94POINT:ワインエンスージアスト誌で94ポイントの評価
2018 WINE ADVOCATE 92POINT:ワインアドヴォケイト誌で92ポイントの評価
評価機関は色々ありますが、一般的には90点以上だとOutstanding、95点以上だとExtraordinaryといった評価をされていて、あくまでも感覚だが$30で90点、$100で95点当たりが良いワインの目安。
個人的には、Wine Advocate, Wine Spectator, で点数が高いと特に信頼性が高いという印象です。
値札のレイティングのビンテージと実際のボトルのビンテージが異なるケースもあるので要注意。
(どうしても気になる場合はそのビンテージのものをネットで自分で調べる。たいていはまだレイティングがないので載せていないケース)
Vivinoなどで評価ポイントを確認
念のため、選んだボトルの一般消費者のレイティング、口コミをチェック。Vivinoのアプリで写真をとればすぐにレイティングを見ることができます。
目安は4.0以上。4.0以上の赤ワインの平均価格が$32.48、白ワインが$24.94なので、一つの目安にしてみてください。
ワインの価格と評価の関係はこちらの記事もご参照ください。
先ほどのシラーはVivinoでは3.9なので、ボチボチといったところでしょうか。
ついでに、Vivinoでの最安値もみると$34.99(送料別)ですので、買うならコストコの方が安いのは確かですね。
これ以外の情報をとりたいなら、ワイナリー価格を調べる(ワイナリーのホームページ)、このワインの場合だと$36、その他のレイティングがあるかどうかを調べる(Wine.com)。
そうすると、コストコの表記に少し間違いがあることに気付きます。WEが95点、WA(RP)は92、その他にもJDが94など。
もっと時間と余裕があれば、各評価誌のコメントやワインメーカーノートなどもみてみます。
たとえば、
Extreme amounts of cracked black pepper spice up the crumbled lilac, dark-black-plum and snappy red-currant aromas on the dynamic nose of this cool-climate bottling. There’s a wild zestiness to the palate, where the peppery spice plays well with black-raspberry, lavender and rosemary flavors.
ひびの入った黒胡椒の極度の量が、この涼しい気候の瓶詰めのダイナミックなノーズに、砕けたライラック、ダークブラックプラム、そしてきびきびとした赤スグリのアロマを刺激します。味わいにはワイルドな味わいがあり、ペッパーのようなスパイスがブラックラズベリー、ラベンダー、ローズマリーのフレーバーとよく合います。
ワインエンスージアスト/95ポイント
これで、自分の好みか、お買い得か、など総合判断して買うかどうかを判断。もちろん、これ以外の予備知識(産地、品種、ワイナリー)などがあれば大きな判断基準になります。
おすすめの銘柄の例
この方法で具体的におすすめの銘柄を選んでみたいと思います。(商品回転が速いのであくまでも参考例です)
カレラ/リード(2018 Calera Mt. Harlan Pinot Noir Reed)$43.99
こちらは、日本でも人気のカレラの単一畑の一リードのピノノワールです。
ワイナリー価格が$80でVivinoでもほぼ同等価格でしか売ってないので希少価値も高い。クラブメンバーになっても20%オフの$64。かなりのお買い得。お土産にも良さそうですね。
日本だとヴィンテージ違いですが1万5千円~2万5千円が相場のようです
個人的にもワイナリーでテイスティングして定価で買ってしまったのでコストコで買えばよかったと後悔した一本。(こちらのワイナリーに関する記事)
ジョセフフェルプス/インシグニア(2018 Joseph Phelps / Insignia)$239.99
カリフォルニア、ナパを代表するボルドーブレンド。実力はオーパスワン以上と言われることも。
ワイナリー価格が$315(メンバーで$252)、Vivinoの最安値で$269.95なのでこちらもかなりお買い得ですね。WA97、JS99と高いポイント。
これら以外にもカリフォルニアを代表する有名なワイナリーのものがかなりお手頃な価格で入手できるので、以前から欲しかったワインをコストコで見つけたら間違いなく買い。
時期や店舗によって違いますが、正面の棚、やその上のケース入りのものが高級ワインですね
ジョセフフェルプス以外にも高級なナパのカベルネはこちらの記事でご紹介しています。
余談ですがアメリカのコストコではたまにこんなもの(ロマネ・コンティ)を見かけることもあります。
こんなセットもたまに出てきます。こちらは、ナパのカルトワインでRP100のコルギン、貴腐ワインの最高峰シャトー・ディケム、カベルネフラン主体のボルドー右岸の頂点シュヴァル・ブランこちらもRP100、ブルゴーニュの特級畑のクロ・デ・ランブレイ グラン・クリュ
シャトー・ディケムは神の雫の第十二使徒、シュヴァル・ブランは続編のマリアージュで主人公が最後に選んだワイン。
ボルドーの5台シャトーもたまに見かけます。こちらはマルゴーとオー・ブリオン。
アメリカのワインで一番高いと言われているスクリーミングイーグルもたまにあります。(アメリカだとサンクスギビングやクリスマスシーズンに向けて高級なワインが増える傾向にあります)
2018ヴィンテージで$3,699はかなり安いです。
アメリカの高級ワインの価格ランキングはこちらの記事も参考にしてみてください。
今回の例はいずれもかなり高級なワインで普段飲みではないですが、赤でも$20前後のものも他で買うと$30や場合によっては$40くらいするものや、$10以下だとコストコブランドのカークランドなどもコスパが高くて良いものがあります。
私も普段コストコで購入するのは$20前後のものが多いです。
こちらのサイトは英語ですがコストコのワインの詳細がみられます。
まとめ
基本的にコストコのワインは同じ銘柄であれば他の小売店やネット販売より安いので以前から欲しいと思っていた銘柄があれば買いです。
価格帯は$20前後を中心に中価格帯が中心の品ぞろえ。どれも厳選された評価の高いワインが多いので外すことは少ないですが、レイティングをみたり、セール品を狙うなどよりお買い得感のあるものがおすすめです。
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