サンタバーバラはカリフォルニアのセントラルコーストの最南端にあるワイン産地。知名度はでは劣るがナパバレーやソノマカウンティと並ぶカルフォルニアを代表するワインの名産地で特殊な地形が生む冷涼な気候と多様な土壌により様々な種類のワインの栽培・醸造している。
歴史が浅いことから最先端のクローンや栽培、醸造技術を採用することで高品質のワイン産地となっており、特にピノノワールやシラーなどは評価が高い。
この記事では、そのサンタバーバラのシラー/ローヌブレンドのワインをカルトワインからお手頃で評価の高いものまで8銘柄紹介したいと思います。
その他、サンタバーバラについての解説や、ピノノワールのおすすめワインは以下の記事も併せてご参照ください。
サンタバーバラの代表的シラー/ローヌブレンド:カルトワイン
サンタバーバラを代表するシラー/ローヌブレンドのカルトワイン。なかなか手に入らないですがいつかは飲みたいですね。
シネ・クア・ノン(Sine Qua Non)
カリフォルニアのカルトワインでも最も有名なワイナリーのひとつ。シラー、グルナッシュ、というローヌ品種を中心に毎年異なるラベル、名前、ブレンドをリリース。
ロバート・パーカーのワインアドヴォケイトで20回以上100点満点を獲得するなど非常に評価の高いワインをリリースしている。サンタバーバラとその南のオークビューに計4つの自社畑を所有、それぞれが異なる土壌と微気候(マイクロクライメイト)を持つ。
醸造はロサンゼルスのすぐ北のベンチュラ。1994年にリリースしたThe Queen of Spadesが最初のヴィンテージ。自然が与えてくれたことを全てワインで表現することを目標に、熟した風味豊かでありながら、優雅でバランスの取れたワインづくり。
ディステンタ・シラー2019(Sine Qua Non Distenta I Syrah 2019)
ワイン名 | ディステンタ・シラー2019 |
ブドウ品種 | シラー83.6%、ムールヴェドル3%、プティシラー5.2%、グルナッシュ6.2%、マスカット1.4%、プチマンサン0.6% |
生産地 | カリフォルニア/セントラルコースト |
評価 | RP100,V97 |
価格 | $351 (wine-searcherの平均価格) |
2019 Syrah Distenta Iは、83.6%のシラー、3%のムールヴェードル、5.2%のプティシラー、6.2%のグルナッシュ、1.4%のマスカット、0.6%のプチマンサンで構成されています。「マスカットは私が赤とブレンドするための一番の白ブドウだと思います」とマンフレッドは昨年私に言った。「それはワインの効果をちょっと3倍にします。」赤ワインの製造には、クラスター全体の33%が含まれていました。このワインのブドウ園のソースは、35%がサードツイン、33%がイレブンコンフェッション、31%がクムルス、1%がモリーアイーダで、すべて不動産所有のブドウ園です。深みのあるガーネットパープル色で、赤いバラ、モレロチェリー、ボイセンベリー、ジューシーなブルーベリーの力強く香りのよいノーズがガラスから噴出し、その後にモカ、スターアニス、カルダモン、カッシアの含みがあります。濃縮されたフルボディの味わいには、明るくカリカリした黒、青、赤の果実味が詰まっています。それはしっかりした堅固な構造を持っています、きめの細かいタンニンとシームレスなフレッシュさが、きらめく層を長くエネルギッシュな仕上がりに引き上げます。このシラーの複雑さと活気は、驚くべきものです。
Wine Advocate
日本でも5万円台で入手可能。もちろん安くはないですが、同じ価格帯のオーパスワンと比較しても話題性、希少性、評論家からの評価などを考えるとプレゼント用などにも良いかもしれませんね。
ホナタ(Jonata)
バラードキャニオンにあるカベルネ・ソーヴィニョン、カベルネ・フラン、シラーを中心に生産するワイナリー。
ザ・ヒルトと姉妹関係にあるワイナリーでワインメーカーはマット・ディーズ。バラードキャニオンのなだらかな丘の上に80エーカーの自社ブドウ畑を持つ。
この土地でのワイン栽培には懐疑的な意見も多かったが、ロバート・パーカーをはじめ著名な評論家から高い評価を得るまでになった。微気候、ブドウの樹、気候、土壌の組み合わせにより多様な味わいのワインをつくる。
ラ・サングレ・デ・ホナタ(La Sangre de Jonata)
ワイン名 | ラ・サングレ・デ・ホナタ |
ブドウ品種 | シラー、ヴィオニエ |
産地 | サンタバーバラ/バラードキャニオン |
評価 | 2018:JD98,V97 2017:JD97 2016:JD99,RP93 Vivino:平均4.5 |
価格 | 実勢価格$150~200 |
バラードキャニオンの特別な二重性を、涼しい気候のシラーアロマと、暖かい日からの味覚の印象的な豊かさと寛大さを組み合わせて紹介します。 フローラルでスパイシーで、崇高なインナー香水。 ブラックフルーツ、シルキーなテクスチャー、そして贅沢なタンニンのストラクチャー。 味わいの甘い果実の途方もないシームレスな拡大。 樹脂のようで余韻が長く、フィニッシュにダークフルーツのインパクトのあるプッシュがあります。 パイプタバコ、スミレ、ワイルドブルーベリー、熟した桑、クレオソート、タール、白トリュフ。 最近の記憶の中で最も印象的なサングレ
Jonata 2018ワインメーカーノート
日本ではあまりなさそう。RP96の2013年ヴィンテージはこちら。17,000円台。
RP94の2014年はこちら。2万円弱。
アンドレミリー(Andremily)
シネ・クア・ノンで長年セラーマスターとしてチームを率いたジム・ビンズが設立したワイナリーで2012が初ヴィンテージの新星。
シラーとムールヴェドルお2品種に特化して生産している。サンタバーバラにある契約畑、アルタメサ、ラーナー、ホワイトホークなどからブレンドされている。それぞれの畑の異なる土壌、気候の影響で個性豊かなブドウを生み、綿密なワインづくりを通じて最高品質のシラー、ムールヴェドルをリリース。
シラー(Syrah)
ワイン名 | シラー |
ブドウ品種 | シラー86%、ムールヴェドル12%、ヴィオニエ2% (2018ヴィンテージ) |
産地 | サンタバーバラ |
評価 | 2018:JD99,RP96,V95 2017:JD100,RP98 2016:JD100 |
価格 | 入手困難 $150以上 |
深いガーネットパープルの鼻は、この初期段階ですでに歌っていて、明るいブラックベリー、砕いた赤と黒のプラム、桑の香り、インドのスパイス、カルダモン、花椒、ほこりっぽい土壌、そして野生のタイムの香りをあきらめています。フルボディでしっかりとした、さわやかなラインが密集した黒い果実の層を切り裂き、素晴らしく熟した丸みを帯びたタンニンと長い余韻があります。
Wine Advocate 2017 Tasting note
サンタバーバラの代表的なシラー/ローヌブレンド:リーズナブルで高評価なもの
テンスレー(Tensley)
ジョーイ・テンスレーによって設立されたワイナリー。ジョーイは1993年から、フェスパーカーでワイン業界でのキャリアをスタート、バブコックでアシスタントワインメーカー、1998年にベックメンでアシスタントワンメーカーとなり、そこで自身のレーベルをつくるためのスペースを提供される。
ローヌ品種をサンタバーバラのみから調達するという方針を決定。2001年のリリース当初から各専門誌、評論家の評価が高く、脅威のスピードで進化するワイナリーとして注目を集める。2016年にはサンタマリアのコルソン・キャニオンの115エーカーの土地を購入。
コルソン・キャニオン(Colson Canyon Vineyard Syrah)
ワイン名 | コルソン・キャニオン・シラー |
ブドウ品種 | シラー |
生産地 | サンタバーバラ |
評価 | 2018:WE92,WS94 2017:WS95 2016:WS94 Vivino:平均4.1 |
価格 | ワイナリー価格$46 |
私たちが家で耕作するものはすべて、私たちにとって非常に特別なものです。このサイトは、ワインの世界で最もユニークで特別な場所の1つです。サンタバーバラ郡で私が見た中で最も鉄分が多い土壌のいくつかがあるサンタマリアバレーの北の丘の高い(標高1400)。このワインは常にジューシーで丸いシームレスなエッジを提供します。これは私たちがいくつかの新しいフレンチオークを追加する唯一のワインです。その重量と力がオークと統合され、トーストバターの複雑さが少し加わります。コルソンキャニオンは、フルーツフォワードジューシーなカリフォルニアシラーのとても美しい例です。いつでも開けてブルーベリー、カシス、チョコレートのニュアンスを楽しんだり、20年放置して革のようなアーモンドのノートを楽しんだりできます。いつ開封してもかまいませんが、お届けします。
Tesnley 2020ワインメーカーノート
2017ヴィンテージ、9,000円台、2019年のWS Top100の14位のワイン。
ストルプマン(Stolpman Vineyards)
トムとマリリン・ストルプマン夫婦が1988年にサンタバーバラのバラードキャニオンに土地を購入して設立された。太平洋からの風と石灰岩の上にあるユニークな土地はシラーをはじめとしたローヌ品種、その他、カリフォルニアでは珍しくサンジョベーゼなども生産。
当初はシネ・クア・ノンやオーハイなどにブドウを供給していたが90年代後半からはワインメーカーを迎えて自社ブランドもリリース。
エステート・シラー(Estate Syrah)
ワイン名 | エステート・シラー |
産地 | サンタバーバラ/バラードキャニオン |
ブドウ品種 | シラー |
評価 | 2019:V94,JD91 2018:RP93,WE92,JD90 2017:D94,WE94,RP92 Vivino:平均3.9 |
価格 | ワイナリー価格$32 |
グラスの中で、2020 Estate Grown Syrahは、真っ赤な縁のある深い黒の中心を持っています。鼻には、ボイセンベリーの果実がブラックオリーブの上にあります。滑らかな果肉に溶け込んだ上質なタンニンは、すでに真っ赤な酸味と調和したフィニッシュをもたらします。シラーの荒野のほんの少しのヒントが、果物の美しい不透明な壁にニュアンスを加えます。
Stolpman 2020ワインメーカーノート
エステートは日本ではあまりなさそうでしたが、こちらの2つのシラーは3,000円台とお買い得。
ザカ・メサ(Zaca Mesa)
1973年に設立されたサンタバーバラでも3番目に古い歴史のあるワイナリー。いろいろな品種を試した結果、1978年にサンタバーバラで最初にシラーを植えた。
伝統的な旧世界のワイン製造技術と革新的な農業技術を組み合わせてブドウ畑の特徴を反映した高品質のカリフォルニアローヌスタイルのワイン生産者。
ブラック・ベア・ブロック(Black Bear Block Syrah)
ワイン名 | ブラック・ベア・ブロック・シラー |
ブドウ品種 | シラー |
産地 | サンタバーバラ/サンタイネスバレー |
評価 | 2017:JD93 2016:JD91,WE91 2014:WE92 Vivino:平均4.4 |
価格 | ワイナリー価格$75 |
塩漬け肉、熟したブラックチェリー、ポプリスパイスのアロマがグラスから飛び出し、赤い果実味を駆使したフレーバーへと導きます。 ブラックラズベリーとタルトプラムの持続的なノートは、新しいフレンチオークでの熟成によって導入された甘いベーキングスパイスによって補完されます。2017年のブラックベアブロックシラーは、味わいの優雅なフィニッシュとバランスの取れた、特徴的なきめの細かいタンニンで若い頃に親しみやすくなっています。
Zaca Mesa2017ワインメーカーノート
日本にはあまりなさそう。
ベックメン
1994年に設立された家族経営のワイナリー。ブドウ畑はバラードキャニオンとロスオリボスにそれぞれ自社畑がある。
バラードキャニオンにあるプリシママウンテンヴィンヤードではローヌ品種の他、シャルドネやソーヴィニオンブランなどの白ワインが、ロスオリボスにあるトーマス&ジュディス・ベックメン・ヴィンヤードではカベルネソーヴィニヨンを中心に少量のローヌ品種が植えられている。
それぞれの土地、微気候に合わせて各ブロックで最高品質の果実を生産。「小ロットの生産」「スマートに介入するワイン作り」などにこだわり、深みがあり複雑でブドウ畑が事前に持つ優雅さのバランスを持ったワイン。
PMVシラー(Purisima Mountain Vineyard Syrah )
ワイン名 | PMV・シラー |
ブドウ品種 | シラー |
生産地 | サンタバーバラ/バラードキャニオン |
評価 | 2019:V94 2018:WE92,JD90 2017:JD93,P90 Vivino:平均4.1 |
価格 | ワイナリー価格$36 |
2019年の涼しい成長期は、PMVシラーの非常においしいヴィンテージを生み出しました。塩漬け肉、狩猟肉、焙煎土、コショウ、ブラックベリー、ココが2019年のアロマを際立たせます。エレガントで丸みを帯びた味わい(非常に成功した2015年のヴィンテージを彷彿とさせます)、口は甘い黒い果実、ダークチョコレート、狩猟肉、モカ、そして非常に長く、風味豊かなフィニッシュを通して風味を運ぶ上質なタンニンのコショウ。リリース時に少し若くてタイトな2019年は、デカンタまたは短期間の熟成が必要であり、次の15〜18年以上は美しく熟成します。100%認定されたバイオダイナミック農法のシラーブドウから作られています。
Beckmen 2919ワインメーカーノート
日本にはあまりなさそう。
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