世界的に人気の高まっている白ワイン品種のひとつであるソーヴィニョン・ブラン。
白ワインと言えば、アメリカでもシャルドネが圧倒的な人気品種だったのが近年ではソーヴィニョン・ブランの人気も高まっています。
すっきりした味わいのものも多く日本食やお寿司などにも合わせやすいです。
ニューワールドのソーヴィニョン・ブランといえばニュージーランドが有名ですが、アメリカも他の品種同様にレベルが高いものが多いです。
その、アメリカのソーヴィニョン・ブランの特徴とおすすめのワインを紹介します。
ソーヴィニョン・ブランの特徴
ソーヴィニョン・ブランは世界では白ブドウではシャルドネに次ぐ栽培面積を誇り、フランスのボルドーやロワール地方で古くから栽培されている品種です。
ニュージーランド、オーストラリア、チリ、南アフリカ、イタリアなどで多く栽培されている。
特にニュージーランドのマールボロ地区は有名。
アメリカでは他の品種同様にカリフォルニアが多くその中でも特にナパやソノマなどで品質の高いものが生産されているます。
フランス中央部ではブラン・フュメ、アメリカでは一部フュメ・ブラン、ドイツやオーストラリアではムスカット・シルヴァーナーと呼ばれることもあります。
ソーヴィニョン・ブランの名前はフランス語で野性的(ソヴァージュ)が語源といわれていて、ブドウの房と実は小さく熟すと黄金色に変化します。
一般的にはフレッシュな酸味と柑橘系果実やハーブなどのさわやかな香りのあるシャープな味わいが特徴ですが、地域によって異なり、冷涼な地域ではさわやかな香りや酸味、温暖な地域ではフルーティーさがより強く出る傾向にあります。
カリフォルニアのソーヴィニオンブランは、ライム、グレープフルーツ、青リンゴ、イチジク、メロンのアロマとフレーバー、セミヨンとのブレンドでハニーノートを加えることもある。
ニュージーランドのフレッシュなワインに対してフルーティなものが多い傾向にあるが、栽培地域、ブレンド、熟成方法、特にオークの使用有無などによってその味わいに幅があります。
オークはボディに深みとオークスパイスのヒントを、ステンレスは果実の純度を維持、その他、コンクリートはフレッシュな香りを保ちながら味わいに豊かさを与える、など各ワイナリーが独自の組み合わせをすることによって特色を出している。
おすすめのソーヴィニョン・ブラン
カリフォルニア産のソーヴィニオン・ブランの中でおすすめの銘柄を10選んでみました。
どれも、地元では有名なワイナリーで評価も高いものばかりです。
メリーエドワーズ(Merry Edwards)
1997年にメリー。エドワーズによって設立されたワイナリー。ソノマカウンティのロシアンリバーとソノマコーストでブドウを栽培、テロワール主体のピノノワールとソーヴィニオンブランはともに評価の高いワイン。ソーヴィニョン・ブランは食事に合わせやすく、トロピカルフルーツとフローラルの香りに満ちた青々とした食感。明るい酸味とのバランスが良い。
| ワイン名 | ロシアンリバー・ソーヴィニョン・ブラン |
| ブドウ品種 | ソーヴィニョン・ブラン |
| 生産地 | ソノマカウンティ／ロシアンリバー |
| ワインメーカーノート(2019) | トロピカルフルーツの豊富なアロマがグラス、ホワイトパイナップル、熟したパッションフルーツ、マンゴー、グアバから飛び出し、バナナクリームパイのヒントがあります。味わいは丸く開放的で、ルビーレッドグレープフルーツ、スイカズラ、メロンのアクセントが、さわやかでさわやかな酸味と調和しています。 新樽18%フレンチオーク熟成 |
| 評価 | WS94,TP94, WE93, CG93, RP92, JD90, Vivino4.4 |
| 価格 | ワイナリー価格$36 |
ガーギッジ・ヒルズ(Grgich Hills Estate)
クロアチア出身の創設者マイク・ガーギッチはシャトーモンテレーナのワインメーカーとして1976年「パリスの審判」の白ワインで１位を獲得した。その翌年に自身のワイナリーを設立。ソーヴィニョン・ブラン(フュメ・ブラン)は79年にリリースされる。ナパバレーに5つのエステートのみからワインをつくることにこだわる、また2003年という早い段階からバイオダイナミック農法に切り替えている。シャルドネが有名だが、ソーヴィニョン・ブラン(フュメ・ブラン＝カリフォルニア独自の呼称)も高評価。
| ワイン名 | エステート・ナパバレー・ソーヴィニョン・ブラン(フュメ・ブラン) |
| ブドウ品種 | ソーヴィニョン・ブラン |
| 生産地 | ナパバレー |
| ワインメーカーノート(2018) | 青リンゴ、レモングラス、スナップエンドウのノートで始まり、フリントとミネラルの含みが発達し始めます。食欲をそそるフレッシュさとアタックのストラクチャー、フレッシュでピリッとした果実味の特徴を備えた中口蓋の非常に複雑な味わい、そしてフレームを構築する直線的で揺るぎない酸のストラクチャーを示します。涼しい夏の朝、アルプスの渓流の透き通った静けさを思わせる仕上がりの、非常に精密でミネラル感のあるワイン。 フレンチオーク熟成 |
| 評価 | CG93, WW92, Vivino4.0 |
| 価格 | ワイナリー価格$31 |
日本でも5,000円少しで購入可能
イルミネーション(Illumination)
1990年ナパバレーのラザフォードに設立されたナパバレーでも屈指のボルドーブレンドをつくるクィンテッサ。そのクィンテッサと同じ哲学でつくられたソーヴィニョン・ブランがイルミネーション。ロワール渓谷の白ワインに興味を持ち自家消費用に2002年に半エーカーのソーヴィニョン・ブランを植えたのがはじまり。
| ワイン名 | イルミネーション |
| ブドウ品種 | ソーヴィニョン・ブラン |
| 生産地(2020) | 52%ナパバレー、48%ソノマカウンティ |
| ワインメーカーノート(2020) | 明るいフレーバー、アロマテックな印象とピンクグレープフルーツ、強く圧倒的なテクスチャー。レモン、白桃、グアバ、オレンジブロッサムのヒント、ハーブのノート。フレッシュなストーンフルーツ、シトラス、ミネラルのキャラクター。 新樽フレンチオーク6%、新樽アカシア3%、コンクリート33%、ステンレス13% |
| 評価 | WS91(2019), Vivino4.3(Average) |
| 価格 | ワイナリー価格$50 |
2018年ヴィンテージが6,000円台
スタッグスリープ・ワインセラーズ(Stag’s Leap Wine Cellars)
パリスの審判で優勝したカベルネ・ソーヴィニョンで有名なワイナリー。白は、ソーヴィニョン・ブランとシャルドネをリリースしており、ソーヴィニョン・ブランは、ブレンドのAVETAと、単一ブドウ畑のRANCHOCHIMILESがありいずれもオーク熟成させたカルフォルニアらいいスタイル。
| ワイン名 | AVETA |
| ブドウ品種 | 83％ソーヴィニヨン・ブラン、13％ソーヴィニヨン・ムスク（ソーヴィニヨン・ブランのクローン変種）、3％セミヨン、1％マスカット・カネッリ |
| 生産地 | ナパバレー |
| ワインメーカーノート(2020) | 核果、パパイヤ、タンジェリン、レモングラスの香りと新鮮な草の香りを提供。風味豊かで生き生きとした口当たり、際どい酸味、柑橘類と蜂蜜の余韻が残る後味。 古いフレンチオークで熟成された樽の74％が8ヶ月間熟成 |
| 評価 | WE91,JS91(2019), Vivino4.0(Average) |
| 価格 | ワイナリー価格$30 |
2019年ヴィンテージで3,000円台
スタッグスリープ・ワイナリー(Stags’ Leap Winery)
1893年設立のスタッグスリープ・ディスクリクトの中央に位置する最も古いワイナリーのひとつ。自然の美しさ、石造りの伝統的な建物と庭園、繊細さと強さを示すエレガントなワインをつくる。カベルネ・ソーヴィニョンをはじめとしたボルドー系の赤ワインと白はシャルドネ、ソーヴィニョン・ブランをリリース。
| ワイン名 | ナパバレー・ソーヴィニョン・ブラン |
| ブドウ品種 | ソーヴィニヨン・ブラン |
| 生産地 | ナパバレー／オークヴィル |
| ワインメーカーノート(2020) | マイヤーレモンと白花のノートで品種の古典的な柑橘系の果物の特徴を提供。スティールなミネラルに支えられた際どい酸味の無駄のないバックボーンは、ワインのサクサク感と複雑さを増す。味わいには、白桃、若いプラム、グレープフルーツ、ピリッとしたライムの皮の核果のノートが、白ジャスミンとエルダーフラワーのヒント、さらにスパイシーな生姜と白胡椒のノートと織り交ぜられ、丸くて柔らかいテクスチャーに層と深みを加える。長い食欲をそそるフィニッシュにつながる。エレガントで風味豊かなこのソーヴィニヨンブランは、ナパバレーのフルーツの美しい表現であり、屋外で食事をしたり、一人で楽しんだりするときの喉の渇きを癒すのに最適。 フレンチオーク70%(17%新樽、53%ニュートラル)、ステンレス30% |
| 評価 | JS92, RP91(2019), Vivino4.1(Average) |
| 価格 | ワイナリー価格$32 |
4,000円台
ケークブレッドセラーズ(Cakebread Cellars)
1973年設立、ナパバレーのラザフォードにある家族経営のワイナリー。ナパバレーとメドシーノに16のブドウ畑を所有し600エーカーでブドウを栽培、ボルドー品種、ブルゴーニュ品種など幅広いラインナップ、カベルネ・ソーヴィニョンではパーカーポイントで100点をとるなど高い評価でその他もレベルの高いワインが多い。ソーヴィニョン・ブランはワイナリーに隣接した畑に最初に植えられた品種で、ピリッとした柑橘系の香りと風味、バランスの取れた酸味のクラシックなスタイル。
| ワイン名 | ソーヴィニョン・ブラン・ナパバレー |
| ブドウ品種 | 99%ソーヴィニヨン・ブラン、1%ヴィオニエ、ベルデボ、セミヨンのブレンド |
| 生産地 | 92%ナパバレー、8%ソノマカウンティ |
| ワインメーカーノート(2020) | ピンクグレープフルーツ、熟したメロン、甘い柑橘類、そして干し草の魅力的なノート。 柑橘類とメロンのキャラクターが運ぶさわやかな酸味に支えられ、ほんのりと高められた、明るい果実味の味わいに仕上げにミネラルシトラス。 フレンチオーク94%(ニュートラル)、コンクリート6% |
| 評価 | JS91(2019), Vivino4.1(Average) |
| 価格 | ワイナリー価格$29 |
最新ヴィンテージ5,000円台
ロンバウアー(Rombauer Vineyards)
1980年設立のナパバレーを拠点とする家族経営のワイナリー。ナパバレーとシエラフットヒルズに670エーカーのブドウ畑があり、カベルネ・ソーヴィニョン、シャルドネ、メルロー、ジンファンデル、人気が高い。
| ワイン名 | ソーヴィニョン・ブラン |
| ブドウ品種 | ソーヴィニヨン・ブラン |
| 生産地 | 50%ナパバレー、50%ソノマカウンティ |
| ワインメーカーノート(2020) | 緑がかった淡い黄色。ピンクグレープフルーツ、ライム、ハニーアプリコットの生き生きとしたフレーバーに溢れ、フィニッシュにはバニラの温かみのある香りがある。フレッシュで生き生きとした味わいで、ライムが輝き、明るい酸味が食欲をそそるフィニッシュになり、何度も飲みたくなるワイン。 ステンレスタンク（88％）、ニュートラルフレンチオーク樽（9％）、コンクリートタンク（3％） |
| 評価 | WS92, WW90, WE90(2020), Vivino4.1(Average) |
| 価格 | Sold out(実績価格$25) |
最新ヴィンテージ4,000円台
ドライクリーク(Dry Creek Vineyard)
1972年禁酒法以来はじめてドライクリークにできたワイナリー。家族経営で自社所有の畑と地域内の小規模の畑から採れたブドウで一貫した質とスタイルを保つことにこだわりを持つ。ジンファンデルは非常に評価が高い。ソノマに最初にソーヴィニョン・ブラン持ち込んだことでも知られる。
| ワイン名 | フュメブラン |
| ブドウ品種 | ソーヴィニヨン・ブラン |
| 生産地 | ソノマカウンティ |
| ワインメーカーノート(2020) | ソーヴィニヨンブランのクラシックなドライクリークヴィンヤードの「ハウス」スタイルを発するワイン。ライム、レモン、アプリコット、マンゴーのアロマが、キュウリ、レモングラス、ホワイトペッパーのニュアンスでグラスから飛び出します。味わいは、グレープフルーツ、パッションフルーツ、白桃の濃厚で明るいワイン。根底にあるミネラルとジャスミンのほのかな香り、新鮮な刈り取られた草、ハラペーニョがこのワインのさわやかでさわやかな後味に貢献。このさわやかなワインは、新鮮な貝、寿司、サラダと特によく合います！ ステンレスタンク |
| 評価 | WS92, WE90(2020), Vivino3.7(Average) |
| 価格 | ワイナリー価格$16 |
2018ヴィンテージ、3,000円台
| ワイン名 | ソーヴィニョン・ブラン |
| ブドウ品種 | 71％ソーヴィニヨン・ブラン、22％ソーヴィニヨン・ムスケ、7％ソーヴィニヨン・グリ |
| 生産地 | ソノマカウンティ／ドライクリーク |
| ワインメーカーノート(2020) | パッションフルーツ、パイナップル、白桃、ジャスミンのトロピカルな香りを示します。味わいは、グレープフルーツ、パッションフルーツ、グアバ、白胡椒のフレーバーがややクリーミーでありながら生き生きとした後味で味わえます。ステンレス鋼の発酵は、少量の栗、アカシア、フレンチオーク樽で補われ、さらに個性とニュアンスが加わりました。牡蠣、新鮮なシーフード、グリルチキンと一緒にお楽しみください！ ステンレスタンク |
| 評価 | WE92, WS90(2020), Vivino3.7(Average) |
| 価格 | ワイナリー価格$20 |
シネガル(Sinegal Estate)
ナパバレーのセントヘレナを拠点とする家族経営のワイナリー。30エーカーの土地に9エーカーをわずかにこえる小さな有機栽培のブドウ畑でカベルネ・ソーヴィニョン、カベルネフラン、マルベック、プチヴェルド、ソーヴィニョン・ブラン、などを栽培。最先端のデジタル光学選別機、自動発酵タンク、温度制御された洞窟などを完備する。
| ワイン名 | ナパバレー・ソーヴィニヨンブラン |
| ブドウ品種 | 97％ソーヴィニヨンブラン（40％ソーヴィニヨンクローン）、3％セミヨン |
| 生産地 | ナパバレー |
| ワインメーカーノート(2018) | 鼻には、白桃と熟したハニーデューメロンのアロマが、繊細なオレンジの花と軽くキャラメル化されたクレームブリュレのノートと絡み合っています。ミントの葉と湿った石の微妙なヒントも背景に残っているのを見つけることができます。味わいは、青リンゴ、グレープフルーツ、ライムの皮の際どい味わいが味覚を呼び起こします。ワインが開くと、レモングラスとハニカムの微妙なフレーバーがブリオッシュと組み合わさり、シュリーな熟成が明らかになります。若い頃は、鮮やかな酸とエキゾチックなノーズが輝きますが、時が経つにつれて、より複雑なフレーバーとアロマが発達し、本当に思い出に残るワインになります。 新樽比率33%フレンチオーク10カ月熟成 |
| 評価 | WS93, RP91(2019), Vivino4.3(Average) |
| 価格 | ワイナリー価格$45 |
まとめ
価格帯は$10台から高くても$40程度でシャルドネと比較すると若干リーズナブルな価格帯のものが多いですね。
選ぶ際のひとつの方法としては、熟成の方法。ニュージーランドのさわやかなスタイルが好きな場合はステンレスのもの、ボルドーのソーヴィニョン・ブランやカリフォルニアのシャルドネなどが好きな場合はオークで熟成されたものから試してみるなど、好みに合わせて変えてみるのはどうでしょうか。
食事との組み合わせもステンレスのさわやかなものはサラダ、オークのリッチなものはクリームソースの魚料理と合わせるなどのペアリングも良いと思います。
コメント