【カリフォルニアワイン】パリスの審判でフランスに勝利したワイン7銘柄

カリフォルニアのワインが世界でも認められるようになった大きなきっかけが「パリスの審判」、そのパリスの審判に登場するワインについて紹介したいと思います。

開催されたのは47年前ですが、いずれも今でもカリフォルニアを代表するワイナリー、それらのワイナリーのワインもあわせてご紹介していきたいと思います。

話題性もあるのでプレゼントなどに選んでみても良いかもしれませんね。

パリスの審判とは

カリフォルニアワインが飛躍するきっかけとなったのが1976年に開催されたパリスの審判（Judgement of Paris）でイギリス人のスティーブン・スパリュアによってパリで開催。

ブラインドテイスティングの対決でフランスの5大シャトーなどを始めとした有名なワインに当時無名だったカリフォルニアのワインが赤の、白ともに1位を獲得したという事件で、この事件をきっかけにカリフォルニアワインが世界から注目されるようになる。

10年後の1986年、熟成ののちどちらが高い評価を得るかを確かめるという趣旨でリターンマッチが開催。前回8位だった、クロ・デュ・バルが1位、リッジが2位という結果。

ただ、こちらはニューヨークでアメリカ人によって審査されたため、結果はそれほど重要視されなかったようです。

さらに20年後、最初の開催から30年後にロンドン、カリフォルニアで同時開催、それぞれが別の審査員が同じワインをジャッジ。

ここで1位はリッジ、2位はスタッグスリープ、5位まで全てカリフォルニアワインという結果に。ボルドーの方が長期熟成に向くという予想を覆す結果となった。

その結果カリフォルニアワインが世界から注目されることになる。

映画「ボトル・ドリーム」の題材となったことでも有名。

白ワイン

白ワインで上位となった2銘柄

シャトー・モンテレーナ（Chateau Montelena）

白ワイン部門で1位を獲得したのはナパバレーの北端のカリストガにあるシャトー・モンテレーナ。

1882年に設立されたナパバレーでも最も歴史のあるワイナリーのひとつでセントヘレナ山の麓にある石造りのシャトーはナパバレーの高品質ワインのアイコン。（モンテレーナという名前は、、マウント・セントヘレナを略してつけられたとのこと）

禁酒法などを経て、1972年に醸造家としてマイク・ガーギッチを招いて現在のスタイルのワイン造りを再開。1973年のヴィンテージがパリスの審判で1位を獲得することになる。

マイク・ガーギッチはその後自身のワイナリーであるガーギッジヒルズを設立。そちらもシャルドネを中心にナパを代表するワイナリー。

ワイン銘柄	ナパバレーシャルドネ
ブドウ品種	シャルドネ
産地	ナパバレー
評価	2018:V92, 2017:WS 91, 2016:JD90  Vivino 4.3(平均)
価格	ワイナリー価格$70

黄金色の麦わら色、シナモンと熟した桃で始まり、メロン、イチジク、洋ナシの香りに支えられています。

リリース時にはフローラルよりもフルーティーですが、それでもスイカズラとスパイスがたっぷりあり、青リンゴとバニラに柔らかくなります。

最初はレモンカードと熟したオレンジと融合し、夏の核果のしなやかさとその下の厳粛な酸の間で、ダイナミックな緊張が中口に移行します。

柑橘類も、むき出しのミネラル感を引き立てるうねるような食感の中に残り、焼きたてのパンのささやきのような柔らかなヒントとは対照的です。

明るくフレッシュで熟したアプリコットとオレンジマーマレードが、トーストしたアーモンドとクローブのほんのりとした甘さを添えています。

2018ヴィンテージ、ワインメーカーノート

モンテレーナの2019ヴィンテージは9,000円台

ガーギッチヒルズの2019ヴィンテージは6,000円台

シャローン（Chalone Vineyard）

白ワイン部門で3位を獲得したのはナパバレーやソノマカウンティのワインではなくセントラルコーストのモントレーカウンティにあるシャローン・ヴィンヤードのシャルドネ。

シャローンは1960年代にディック・グラフによって再建され、66年に最初の商用ヴィンテージをリリース。サリナスバレーから約500メートルの標高、ピナクルズ国立公園に隣接する死火山のふもとにある小さなシャローンAVAにある唯一のワイナリー。

ワイン名	エステート・グロウン・シャルドネ
ブドウ品種	シャルドネ
産地	モントレーカウンティ/シャローンAVA
評価	2019:WE92,WS90, 2016:D92, W&S90
ワイナリー価格	$30

シャローンエステートシャルドネは、美しい黄金色でさわやかでさわやかです。核果、湿った岩、そしてオークの含みのニュアンスで始まります。

このブルゴーニュスタイルのシャルドネは、シャローネAVAを貫く古代の石灰岩と相まって、成熟したブドウ園に由来する独特のミネラルと並外れた複雑さを誇っています。

2019ヴィンテージ、ワインメーカーノート

2016年ヴィンテージ、5,000円台。

赤ワイン

赤ワインは5銘柄。

スタッグスリープ・ワイン・セラーズ（Stag’s Leap Wine Cellars）

赤ワイン部門で1位を獲得したのがナパバレーのスタッグスリープ・ワイン・セラーズ。

1972年設立で、この1973年が初ヴィンテージ、全く無名のワイナリーが1位を獲得したことで一躍有名に。このSLVの後に、隣の畑のフェイ、それらをブレンドしたCASK23のカベルネ・ソーヴィニョンをリリース。カリフォルニアを代表するワイナリー。

ワイン名	S.L.Vカベルネ・ソーヴィニョン
ブドウ品種	カベルネ・ソーヴィニョン
産地	ナパバレー/スタッグスリープ/S.L.V
評価	2018:RP97,WE97,JS97,WS94 2017:RP95,JS94,D93, 2016:RP97,JS95,WE94 Vivino 4.5(平均)
価格	ワイナリー価格$195

バイオレット、プラムダークフルーツ、ココアダスト、グラファイトの寛大なアロマがあります。

味わいは、純粋な果実味、ほこりっぽいタンニン、そして長く風味豊かな後味を持つ、豊かで砂利のようなストラクチャーを持っています。

タンニンの構造、濃い果実味、心地よいミネラル感が、このワインの能力を示しています。

2018ヴィンテージ、ワインメーカーノート

2017年ヴィンテージは27,000円台、RP97と評価の高い2016,18はあまりなさそう。

リッジ（Ridge Vineyards）

1976年は5位、30年後の2006年では2位に19ポイントの大差をつけて1位を獲得したのがリッジのモンテベロ。

こちらはナパバレーやソノマカウンティではなくシリコンバレー近くのサンタクルーズ・マウンテンにあるワイナリー。

海からの距離と600メートル以上の高い標高による冷涼な気候。土壌はカリフォルニアには珍しく石灰質と粘土層の組み合わせでエレガントなカベルネ・ソーヴィニョン。

ワイン名	モンテ・ベロ(Monte Bello)
ブドウ品種	カベルネ・ソーヴィニョン、メルロー、プティ・ヴェルド、カベルネ・フラン （1971当時はカベルネ・ソーヴィニョン100%）
生産地	サンタクルーズ・マウンテンズ/モンテベロ
評価	2018: RP97, WS97,JS97, W&S96 2017: JD100, JS99 2016:JD97,RP96, WS96 Vivino:4.5(平均)
価格	ワイナリー価格$235

不透明で飽和したルビー色。カシス、フェンネル、コーラ、クローブナツメグスパイス、トーストオーク、ウェット砕石、紅茶、スイートドライシャパラルのアロマ。

熟したカシス、ブラックベリー、マウンテンブランブルの味わい。生き生きとした酸味と洗練されたビロードのようなタンニン。

滑らかでフルボディ、長いフィニッシュで石灰岩のミネラルと林床を示しています。

2018ヴィンテージ、ワインメーカーノート

こちらはRP95の2011ヴィンテージが22,000円台なので安い。他のヴィンテージは３万円台。

2016年、RP96で32,000円台。

ハイツ(Heitz Cellar)

1961年にジョセフ・ハイツによってナパバレーに設立されたナパバレーの歴史の中でも最も有名なワイナリーのひとつ。

特に単一畑のワインとして66年からリリースされているオークヴィルにあるマーサズヴィンヤードのカベルネ・ソーヴィニョンは有名。80年代には熱狂的な愛好家がワイナリーに列を作って買いにきたほどの人気に。

2018年に新しいオーナーとなり新しいスタートを切った。マーサズのカベルネ・ソーヴィニョンは伝統を受け継ぎながら今でも高い評価を受けるナパバレーを代表するワイン。

ワイン名	マーサズヴィンヤード・カベルネ・ソーヴィニョン
ブドウ品種	カベルネ・ソーヴィニョン
産地	ナパバレー/オークヴィル/マーサズヴィンヤード
評価	2016: WS95 2015:JS98,D97,W&S96, WS95 2014: WE100,D97,WS96 Vivino:4.5(平均)
価格	ワイナリー価格$300

少しエキゾチックなプラムとブラックベリーのクーリのフレーバーのディスプレイで、ヴィンテージの率直に熟したプロファイルが際立って魅力的で、ダークリコリス、メントール、サッサフラスのノートが通り抜けます。

甘いスパイスのアクセントがフィニッシュを通して輝き、歌われたジュニパーの長引くヒントを明らかにします。ロングフィニッシュは波打つ酸味が特徴です。

2015ヴィンテージ、ワインスペクテータ

WE100ポイントの2014年が2万円台前半。

マヤカマス(Mayacamas Vineyards)

1899年、ナパバレーとソノマカウンティを隔てる山脈の名前にちなんでつけられたナパバレーでも最も歴史のあるワイナリーのひとつ。

ナパバレーの中でも山岳のワインで力強く長期熟成に向くというのが特徴。メーリングリストのみの販売で一般で入手はなかなか難しい。

ワイン名	カベルネ・ソーヴィニョン
ブドウ品種	カベルネ・ソーヴィニョン
産地	ナパバレー/マウント・ヴィーダー/マヤカマス・ヴィンヤード
評価	2016: WS96 2015:WS96*,JS94,W&S91 2014:JS97,JD96,WS95 *トップ100の2位 Vivino:4.3(平均)
価格	実勢$140~160も入手難

2016年のカベルネソーヴィニヨンは素晴らしいエレガンスとパワーを持っています。

熟したラズベリーとサルサパリラが鼻の芳香を際立たせます。乾燥したラベンダーと湿ったスレートの層状のノートは、ブドウ園の場所とワイン造りのスタイルの両方を強調しています。

味わいは、このワインのフレッシュな酸味と砂利のようなミネラル感が、イチジク、皮革、カカオのフィニッシュと褒め言葉に大きな焦点を当てています。

2016ヴィンテージ、ワインメーカーノート

WSで4位獲得の2016ヴィンテージは2万円台前半。

WSで2位獲得の2015ヴィンテージは1万円台後半。

クロ・デュ・ヴァル(Clos Du Val)

1972年設立、創業者のジョンと妻のアンリエッタ・ゴレが世界を旅する中で世界クラスのカベルネ・ソーヴィニョンの生産に最適なナパバレーの現在のスタッグスリープAVAと出会ったのが始まり。

表現力豊かなフレッシュな果実味、エレガントなバランス、丸みを帯びた味わい、そして長い余韻で有名。

1986年のリターンマッチでは1位になった。

ワイン名	エステートカベルネ・ソーヴィニョン
ブドウ品種	カベルネ・ソーヴィニョン
産地	ナパバレー/スタッグスリープ/ロンデルヴィンヤード
評価	2017:V93, 2016 WE96,JD96,RP95,JS94 2015:RP95,WS93,JS93 Vivino:4.3(平均)
価格	ワイナリー価格$120

ヒロンデルエステートヴィンヤードの4つの最高のブロックから育てられた、この100％カベルネソーヴィニヨンは、クローブのヒントを伴う深いブラックカラントの香りで始まります。シルキーなタンニンとブルーベリー、モカ、スパイスの豊かなフレーバーの後に、長くビロードのようなフィニッシュが続きます。

2017ヴィンテージ、ワインメーカーノート

2016年ヴィンテージ、14,000円台。